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アウシュヴィッツで君を想う

妻とともにアウシュヴィッツ強制収容所に送られた医師――
有刺鉄線の内側で妻を想い続けた生還者の手記

彼女への愛だけが、生きる希望だった――。

1943年9月、ユダヤ系オランダ人のハンス(著者)は妻のフリーデルとともにアウシュヴィッツ強制収容所に送られた。わずかな食事しか与えられず、熾烈な環境下で過酷な労働を強いられる日々。一方、妻のいる〈実験棟〉では「教授」を名乗る男が非人道的な人体実験を繰り返していて――。
死と背中合わせの絶望の淵で、人は誰かを愛することができるのか?
有刺鉄線の内側で妻を想い続けたホロコーストの生還者が、収容所の中で綴った貴重な手記。

大戦終結間際、ドイツ軍は撤退にあたって証拠の隠滅を図り、設備の破壊や書類の焼却を行ない、ホロコースト犠牲者が戦後社会的に認知されるまでには相当の時間を要したなかで、収容所内で起きていた事実を記録した貴重な証言。本書巻末には、アウシュヴィッツ解放を見届けた著者のその後の半生についても触れる、家族によるあとがき「エディ・デ・ウィンドの生涯」を収録。カバー装画:伊藤彰剛
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“誰もが名前を聞いたことがある、あの殺戮の場所を生き延びた者の日々の記録。真実の知識を、生の声を知ってほしい”
――深緑野分(小説家、『ベルリンは晴れているか』著者)推薦
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商品情報

著者
エディ・デ・ウィンド
訳者
塩﨑 香織
刊行日
2023/03/07
種類
電子書籍
商品コード
0000614231

著者紹介

  • エディ・デ・ウィンド