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標本作家

第10回ハヤカワSFコンテスト大賞受賞作
精緻なディティールと圧巻のスケール。
SFの新たなる未来を紡ぎ出す、異色の一大巨篇!


■ストーリー
西暦80万2700年、人類滅亡後の地球。高等知的生命体「玲伎種」は人類の文化を研究するため、収容施設〈終古の人籃〉を設立。蘇生した歴史上の名だたる文豪たちに小説を執筆させていた。その代償は、不老不死の肉体を与えることと、彼らの願いを一つだけ叶えること。しかしながら、玲伎種による〈異才混淆〉の導入によって自己の作風と感情を混ぜ合わされ、数万年にわたって歪んだ共著を強いられ続けてきた作家たちは、次第にその才能を枯渇させてしまっていた。そんな現状に対して、作家と玲伎種の交渉役である〈巡稿者〉メアリ・カヴァンは、ささやかな、しかし重大な反逆を試みた??
「やめませんか? あなたひとりで書いたほうが、良いものができると思います」

■選考委員から絶賛の声!
神林長平
(作家)
「自分に能力があればこういうものを書きたい」と思わせる内容だった。
小川一水(作家)
創作の価値とは何か、なぜそれをしなければならないのか。結末の美しさは他を圧していた。
菅浩江(作家)
冒頭から監視者がなぜ存在するのかの謎を提示し、小説家たちの新たな取り組みを匂わす。引っ張り方に隙がなかった。
塩澤快浩(小社編集部)
あらゆる設定と標本作家たちの個性が有機的に絡み、かつ語りに工夫を凝らしながら、壮大かつ私的なヴィジョンを紡ぎだすのには本当に感心した。

■目次
第一章 終古の人籃
第二章 文人十傑
第三章 痛苦の質量
第四章 閉鎖世界の平穏
第五章 異才混淆
主要参考文献一覧
謝辞
第十回ハヤカワSFコンテスト選評
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商品情報

著者
小川 楽喜
刊行日
2023/01/24
種類
電子書籍
商品コード
0000614191

著者紹介

  • 小川 楽喜