文庫

トム・ストッパード Ⅳ ―アルカディア―(ハヤカワ演劇文庫)

世界が熱狂した名作戯曲

難解にして美しく切ない

トム・ストッパードの傑作がついに刊行!



著名な詩人バイロンが長逗留している、19世紀の英国貴族の屋敷。そこには、魅力的な女主人、天才的頭脳の令嬢、皮肉な家庭教師、三流詩人と浮気な妻、大佐、執事と庭番などあらゆる人間の織り成すカオスな関係が渦巻く――。

ある時、屋敷の庭園の設計図に、トマシナは何の気なしに書き込みをしてしまう。その行動が、約200年の時を経た世界に大きな波紋を広げることになる。現代のバイロン研究者らはその謎を解き明かせるのか。はたして決闘で死んだのは誰? 隠者の庵で終生過ごしたのは? トマシナの書き残した理論の意味は?

同じ屋敷を舞台に、二つの時代の人々のドラマが交錯し、ある思いもかけない「真実」を浮かび上がらせる。解説/谷岡健彦



著者紹介

劇作家、脚本家。1937年チェコスロヴァキア生まれ。幼少期にドイツの侵攻を逃れ、両親とシンガポールに亡命。その後、母の再婚相手である英国軍人の姓を受け、英国へ移住。17歳で新聞記者の職を得た後、テレビやラジオのシナリオ執筆を開始。66年『ローゼンクランツとギルデンスターンは死んだ』で脚光を浴び(68年トニー賞最優秀作品賞。90年に自身の監督・脚本で映画化)、以降話題作を次々と発表。一見難解な哲学的主題を、ウィットに富んだセリフと軽妙なユーモアを交えて語る作風で有名。自作のほかチェーホフ作品等の翻案も手掛ける。2002年初演の本作『コースト・オブ・ユートピア』で07年トニー賞最優秀作品賞など7部門を受賞。映画脚本も多数担当し、98年『恋に落ちたシェイクスピア』でアカデミー賞最優秀脚本賞受賞。78年CBE勲章受章、97年にはナイトに叙せられる。09年、第21回高松宮殿下記念世界文化賞受賞。その他の劇作に『リアル・シング』(82年)、『アルカディア』(93年)、『ハード・プロブレム』(15年)などがある。



訳者紹介

1962年生。早稲田大学文学学術院教授。翻訳家。訳書・共訳書に『コペンハーゲン』フレイン、『ビューティフル・ボーイ』パーソンズ、『エミリーへの手紙』ライト、『ピグマリオン』ショー、『ロックンロール』ストッパード他多数
もっと見る
オンライン書店で購入
閉じる
お取扱いオンライン書店
  • amazon
  • 全国書店ネットワーク e-hon
  • HMV&BOOKS online
  • Honya Club
  • 紀伊國屋書店
  • Rakuten kobo
  • TSUTAYA オンラインショッピング
  • ヨドバシ
  • 7net shopping
※書籍は掲載のオンライン書店からご購入頂けます。本サイト内ではご購入いただけませんので、ご了承ください。

商品情報

著者
トム・ストッパード
訳者
小田島 恒志
刊行日
2018/02/20
種類
文庫
レーベル
ハヤカワ演劇文庫
日本図書分類/Cコード
0197
判型
文庫
ページ数
272
重量
157
商品コード
0000330043
ISBN
9784151400438

著者紹介

  • トム・ストッパード