地上最後の刑事（ハヤカワ・ミステリ）

ファストフード店のトイレで死体で発見された男性は、未来を悲観して自殺したのだと思われた。半年後、小惑星が地球に衝突して人類は壊滅すると予測されているのだ。しかし新人刑事パレスは、死者の衣類の中で首を吊ったベルトだけが高級品だと気づき、他殺を疑う。同僚たちに呆れられながらも彼は地道な捜査をはじめる。世界はもうすぐなくなるというのに……なぜ捜査をつづけるのか？　そう自らに問いつつも粛々と職務をまっとうしようとする刑事を描くアメリカ探偵作家クラブ賞最優秀ペイパーバック賞受賞作！

著者紹介
アメリカ、メリーランド州に育ち、ワシントン大学を卒業。第六長篇にあたる本書でアメリカ探偵作家クラブ（ＭＷＡ）賞を受賞。他の著作には、Sense and Sensibility and Sea Monsters（「分別と多感と海の怪物」、2009）およびAndroid Karenina（「アンドロイド・カレーニナ」、2010）の古典マッシュアップ小説二作、ホラー長篇Bedbugs（「南京虫」、2011）などがある。ヤングアダルト小説The Secret Life of Ms. Finkleman（「フィンクルマン先生の秘密の人生」、2011）ではＭＷＡ賞最優秀児童小説賞の候補になっている。三部作の第二作でフィリップ・Ｋ・ディック賞を受賞した『カウントダウン・シティ』（2013）を経て、2014年に三部作の最終作World of Troubleを発表。