単行本

書店主フィクリーのものがたり

その書店は島で唯一の、小さな書店――偏屈な店主のフィクリーは、くる日もくる日も、一人で本を売っていた。

かつては愛する妻と二人で売っていた。いつまでもそうすると思っていた。しかし、彼女は事故で逝き、いまはただ一人。
ある日、所蔵していたエドガー・アラン・ポーの稀覯本が盗まれる。売れば大金になるはずだった財産の本が。
もう、なにもない、自分にはなにも。
それでもフィクリーは本を売る。そしてその日、書店の中にぽつんと置かれていたのは――いたいけな女子の幼児だった。彼女の名前はマヤ。自分も一人、この子も一人。フィクリーは彼女を独りで育てる決意をする。
マヤを育てる手助けをしようと、島の人たちが店にやってくる。婦人たちは頻繁にマヤの様子を見に訪れるし、あまり本を読まなかった警察署長も本を紹介してくれと気にかけて来てくれる。みなが本を読み、買い、語り合う。本好きになったマヤはすくすくと成長し……

人は孤島ではない。
本はそれぞれのたいせつな世界。
これは本が人と人とをつなげる優しい物語。
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商品情報

著者
ガブリエル・ゼヴィン
訳者
小尾 芙佐
刊行日
2015/10/22
種類
単行本
日本図書分類/Cコード
0097
判型
46判
ページ数
328
重量
364
商品コード
0000113789
ISBN
9784152095701

著者紹介

  • ガブリエル・ゼヴィン