単行本

ソーシャル・ビジネス革命 ―世界の課題を解決する新たな経済システム―

■内容
拡大する貧富の格差、深刻さを増す環境破壊、資本主義のほころびと人心の荒廃など、人類が直面するあまたの課題。それらをビジネスのしくみを応用して解決する新たなコンセプトが、「ソーシャル・ビジネス」だ。経済的な持続性を保ちつつ「損失ゼロ、配当ゼロ」で運営され、営利企業や企業の社会的責任(CSR)活動、NPOやNGOとも異なる革新的なシステムとして、世界中で注目を集めている。

その生みの親にして、グラミン銀行の貧困者救済活動によりノーベル平和賞を受けたムハマド・ユヌスが、自らのソーシャル・ビジネスへの取り組みと、この企業体が秘める無限の可能性について、あますところなく、情熱的に語りかける。

バングラデシュで、フランスのダノン社と立ち上げた合弁会社「グラミン・ダノン」の経営をはじめ、ヴェオリア・ウォーター(浄水)、インテル(遠隔地医療サービス)、アディダス(靴)など、自身の主宰するグラミン・グループと各国企業との合弁事業を詳しく紹介。ファーストリテイリングや九州大学など、日本の産学との提携にも期待を寄せる。

ソーシャル・ビジネスは、誰でも、身近なところから今すぐに始められる。大切なのは「利他の心」を忘れず、何よりも楽しむこと! ユヌスは言う。「世界は変わる。そして、変えるのはほかでもない私たちなのだ」。自らを変え、世界を変えたいと願う、すべての人のための実践の書。

■目次
はじめに ソーシャル・ビジネス――夢から現実へ
第一章 なぜ今、ソーシャル・ビジネスなのか?
第二章 産みの苦しみ――グラミン・ダノンの事例から学ぶ「適応」と「変化」の教訓
第三章 ソーシャル・ビジネスを始める
第四章 ひとりの子どもを救うために――医療分野のソーシャル・ビジネスの事例
第五章 ソーシャル・ビジネスの法的・財務的な枠組み
第六章 グラミン・ヴェオリア・ウォーター――世界の水問題を解決するソーシャルR&Dプロジェクト
第七章 ソーシャル・ビジネスのグローバル・インフラの構築
第八章 明日に向かって――増えつづけるソーシャル・ビジネス
第九章 貧困の終焉――その時は今

■著者 ムハマド・ユヌス Muhammad Yunus
1940年、バングラデシュ・チッタゴン生まれ。チッタゴン・カレッジ、ダッカ大学を卒業後、チッタゴン・カレッジの経済学講師を経て、米ヴァンダービルト大学で経済学博士号を取得。1972年に帰国後、政府経済局計画委員会副委員長、チッタゴン大学経済学部学部長として教鞭を執る。しかし、1974年の大飢饉後に貧しい人々の窮状を目の当たりにして、その救済活動に目覚め、1983年にグラミン銀行を創設。マイクロクレジット(無担保少額融資)で農村部の貧困者の自立を支援し、同国の貧困軽減に大きく貢献。社会問題をビジネスの手法で解決する「ソーシャル・ビジネス」を提唱し、貧しい人々の住宅、教育、医療などを支援する事業を次々と立ち上げている。
「アジアのノーベル賞」といわれるマグサイサイ賞、世界食糧賞、日経アジア賞、福岡アジア賞など数々の国際的な賞を受けており、2006年にはノーベル平和賞を受賞。主な著書に『ムハマド・ユヌス自伝』、『貧困のない世界を創る』(以上、早川書房刊)がある。

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商品情報

著者
ムハマド・ユヌス
訳者
千葉 敏生
監修者
岡田 昌治
刊行日
2010/12/22
種類
単行本
日本図書分類/Cコード
0036
判型
46判
ページ数
296
商品コード
0000113536
ISBN
9784152091826

著者紹介

  • ムハマド・ユヌス