モリー・ムーンが時間を止める
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前作では催眠術を駆使して大成功をおさめ、悪者もきっちりこらしめたモリー。大冒険のすえ、さまざまなことを学び、なつかしい孤児院ハピネスハウスに帰ってきた彼女は、お金はハピネスハウスの改装にすべてつぎこむこと、そして催眠術は二度と使わないことを誓う。
しかしある日のこと、モリーはあの『催眠術』の著者ドクター・ローガンのひ孫で、図書館司書でもあるやさしい中年女性ルーシー・ローガンから、おそろしい話を聞かされる。プリモ・セルという名の、強力な催眠術をあやつる男が、おそるべき野望を胸にアメリカで暗躍しているというのだ。彼のねらいはブロードウェイ、そしてアカデミー賞をのっとること。そのため映画スターたちに術をかけてまわっているらしい。みずからの誓いにもかかわらず、催眠術をかける欲望をこらえきれなくなりはじめていたモリーにとっては、吉報であった。さあ、出番だ!
親友ロッキーと愛犬ペチュラをともない、ハリウッドへわたったモリーは、さっそくプリモ・セルのパーティーに潜入。そこで明らかになったのは、敵は想像以上に手ごわく危険だということだった。プリモ・セルはモリーの心もあやつれると豪語する――おまけに、アメリカ大統領の座までねらっているのだ。
そんなプリモ・セルでも、モリーが新たな力にめざめたことは、まだ知らなかった。モリーの催眠術はさらに発達し、なんと時間を止めることができるようになったのだ! このパワーアップした術のおかげで、プリモから真実を引きだすことができたのはいいが、それはモリーに大きなショックをあたえるものだった。プリモはあろうことか、ルーシーにあやつられていたのだ。
だがやがて、それすらもいつわりであることがわかる。目の前のルーシーは、実はふたごの兄コーネリウス・ローガンの変身したすがただった。すべての陰謀の真犯人は、このコーネリウスだったのだ。プリモと妹に催眠術をかけ、自分はおもて舞台に立つことなくアメリカを征服しようとたくらんでいる。そして術をかけられ、真実が見えなくなっているルーシーには、もうひとつ重大な秘密が……
前作よりもはるかに手ごわい敵を前に、モリーが想像を絶する強力な催眠術をあやつり、必死に対抗する。とはいっても、ユーモアのセンスももちろんわすれていない。笑いのツボをおさえつつ、どんでんがえしに次ぐどんでんがえしで最後まで飽きさせない、第一級のエンターテイメント。モリーの意外な出生の秘密が明らかになるなど、あっとおどろくしかけも盛りだくさんで、前作のファンには見のがせない作品に仕上がっている。
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