アニモーフ 1 エイリアンの侵略 1
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中学生のジェイクたち5人は、帰宅途中、工事現場に宇宙船が不時着するのを目撃する。なかから出てきたのは、善良なエイリアンであるアンダリテ。重傷を負ったアンダリテは、テレパシーを使ってジェイクたちに話しかける。自分たちは邪悪なエイリアン、イェルクと戦っている。イェルクはナメクジ状の寄生生物で、人間の脳に入りこんであやつり、地球征服をくわだてている。アンダリテの部隊は全滅し、故郷から援軍が来るまでは1年以上かかる。それまで、イェルクの侵略をふせいでほしい、と。そしてそのための武器としてアニモーフの力、すなわちほかの生き物に変身できるという能力をさずける。その直後、追ってきたイェルクの手でアンダリテは殺されてしまう。
命からがら逃げだした5人は、ともかくアニモーフの力をためしてみる。めあての動物にふれて脳のなかにDNAを獲得したうえで、集中してそのすがたを想像すれば、変身できるのだ。5人はネコや犬、馬などに変身することに成功した。ただし、変身したまま2時間をこえれば人間にもどれなくなると、アンダリテに警告されていた。
悪の異星人イェルクと戦うべきか否か、5人はなやみ、意見をぶつけあう。だれがイェルクに脳を支配されている「宿主」かわからない状況で、彼らにできることといえば「イェルク・プール」を見つけて破壊することくらいだ。イェルク・プールとは、イェルクたちが定期的に栄養を補給するために通う施設である。
そのころジェイクは、兄のトムの行動に不審をいだきはじめていた。トムはなぞの同好会に入り、ジェイクにたいして冷たい態度を取るようになっていたからだ。ある日、ジェイクはトムにさそわれて、その集会に参加する。ただの楽しいサークルのようだったが、なにかがおかしかった。犬に変身してトムのまわりをかぎまわっていたジェイクは、トムや学校の教頭であるチャップマン先生も、宿主にされていることを知ってしまう。彼らはジェイクのことをうたがって、仲間にするか殺すかしようと話しあっていた。また、月曜日の夜にイェルク・プールに行くこともわかる。
その後、トカゲに変身してチャップマン先生をつけたジェイクは、イェルク・プールへの入り口は学校のそうじ用具置き場であるとつきとめる。5人はプールに乗りこむことを決め、対決にそなえて動物園でさまざまな動物のDNAを集める。
いよいよ月曜日の夜。ジェイクたちは、悪の異星人にうばわれた兄のトムを救うことはできるのか。そして、やつらから地球を守ることはできるのだろうか。
たんなるSFアクションにとどまらず、5人の友情や葛藤、家族とのきずな、自然界の神秘など、奥ぶかいテーマもたくみにえがかれている。また、性別も考え方もことなる5人が1冊ずつ交代で語り手をつとめるのも興味ぶかい。一度読みはじめたらやめられない、斬新な児童向けエンターテイメント。
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