罪人を召し出せ
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マンテルの描く16世紀イギリスの宮廷は、色彩に溢れ、微かに腐臭の漂う、生と死の華麗で残酷な劇場である。
――武田将明氏(東京大学大学院准教授)推薦!
1535年秋、ロンドン。
ヘンリー八世の王妃になったアン・ブーリン。しかし、その地位はおそろしく脆いものだった。
卑しい生まれのトマス・クロムウェルは、いまや王の重臣となっている。だが、平穏な日々はいまだ遠い。国家はキリスト教国のあいだで孤立し、貴族たちはそれぞれの思惑を抱え、熱望する世継ぎがなかなか得られない王は女官ジェーン・シーモアに心を移す。クロムウェルは王と国家にとって最善の道を探るが――
16世紀イギリスの宮廷に生きる冷静沈着な政治家クロムウェルを描く、『ウルフ・ホール』に続く歴史文芸大作。
〈著者紹介〉
1952年にイギリスのグロソップで生まれる。ロンドン大学とシェフィールド大学で法律を学んだのち、ソーシャルワーカーとして働きはじめる。ボツワナやサウジアラビアでの滞在を経て1986年に帰国し、幅広い分野の作品を発表。2006年にはその功績により大英帝国勲章を授与された。2009年の『ウルフ・ホール』(早川書房刊)でブッカー賞および全米批評家協会賞を受賞。2012年に発表した本書で再びブッカー賞に輝く。同賞を二度受賞するのは史上三人目となる快挙である。本書はコスタ賞も受賞した。現在『ウルフ・ホール』と本書に続く三部作の最終作を執筆中。
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