クリストフ, アゴタ
Agota Kristof 1935〜 <スイス>
作家、脚本家。ハンガリー生まれ。1956年のハンガリー動乱の折りに西側に亡命して以降、スイスのヌーシャテル市在住。1986年にパリのスイユ社から世に送り出したフランス語の処女小説『悪童日記』によって一躍脚光を浴び、その後、続篇の『ふたりの証拠』(1988)、『第三の嘘』(1991)を発表して三部作を完成させ、力量ある第一級の作家としての地位を確立した。三部作は世界30カ国以上で翻訳され、数多くの熱心な読者を獲得した。日本では1991年に『悪童日記』が翻訳出版されると、読書界に衝撃と感動の渦が巻き起こり、多くの文学者・作家・評論家から絶賛の声が寄せられた。著者が来日した1995年に発表の『昨日』も大きな反響を呼び、戯曲集『怪物』『伝染病』が相次いで刊行された。2006年には自伝『文盲』が邦訳され、話題となった。