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ホーム > お知らせリスト >アーシュラ・K・ル・グィン氏死去

お知らせ

アーシュラ・K・ル・グィン氏死去 (2018/01/24)

2018年1月22日、『闇の左手』、〈ゲド戦記〉シリーズなどで知られるアーシュラ・K・ル・グィン氏が、米オレゴン州ポートランドの自宅でお亡くなりになりました。享年88歳。

 アーシュラ・K・ル・グィンは1929年、カリフォルニア州バークレー生まれ。父親は文化人類学者アルフレッド・L・クローバー、母親は『イシ――北米最後の野生インディアン』の著作のある作家シオドーラ・クローバー。大学で文学を学び、ラドクリフ大学で学士号、コロンビア大学で修士号を取得、1951年、フルブライト奨学生としてパリ留学中に知り合ったチャールズ・A・ル・グィンと結婚した。帰国後、州立ポートランド大学の歴史学教授になった夫とともにポートランドに住み、三人の子供をもうける。

 SF界へのデビューは1961年で、66年に長篇第1作『ロカノンの世界』を刊行。69年には同じ〈ハイニッシュ・ユニヴァース〉ものの『闇の左手』を発表し、アメリカSF界の二大SF賞であるヒューゴー賞、ネビュラ賞を同時受賞。両賞ともに女性作家が長篇部門を受賞したのは初めてだった。

 以降、ジュブナイル・ファンタジイとしてだけでなく文学としても高い評価を得た〈ゲド戦記〉シリーズ(1972年刊行の第3巻『さいはての島へ』が全米図書賞児童文学部門賞)、ヒューゴー/ネビュラ/ローカスの各賞を受賞した『所有せざる人々』(1974)などを次々と発表し、中短篇でも各賞を多数受賞した。まさにSF界の女王とも呼ばれるにふさわしい作家だった。

 2000年代以降も〈ゲド戦記〉の『アースシーの風』(2001)、〈西のはての年代記〉(2004−2007、第3巻『パワー』がネビュラ賞受賞)、短篇集『世界の誕生日』(2002)などで精力的な活動をおこなっていた。文化人類学SF、ジェンダーやフェミニズムSFを語るうえで欠かせない作家であり、SFファンタジイ界だけでなく、アメリカ文学の最良の作家のひとりとして評価されている。

 ここに、故人のご冥福をお祈りし、謹んでお知らせ申し上げます。










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